サッカー観戦術本3冊の感想
- 作者: 清水英斗
- 出版社/メーカー: 池田書店
- 発売日: 2014/04/22
- メディア: 単行本
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- 作者: 宮本恒靖
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2012/06/13
- メディア: 新書
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- 作者: 小倉隆史
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2013/05/11
- メディア: 単行本
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ついに始まったサッカーW杯ブラジル大会。
日本代表の試合を時々観ているだけで全然コアなサッカーファンではないのだけど、サッカーW杯をより楽しむため観戦のポイントについての本を読んで、戦術や日本代表メンバーについてにわか勉強中。
まず3冊読んだので、まとめて感想を書きます。
1冊目「サッカー日本代表をディープに観戦する25のキーワード」清水英斗 著
サッカー雑誌ライターが、今の日本代表の戦術・個人の特徴・課題を解説した本。直近1年間の試合をネタに、失点したシーンや攻撃に失敗したシーンの原因を、解説図付きで紹介してくれているので分かりやすかった。
印象に残っているのは、各ポジションのベストメンバーを揃えたのが最強チームになるわけではなく、監督の戦術、選手同士の相性が重要なのだということ。(例として、FW柿谷の台頭でトップ下の本田の動き方や右サイドバックに求められる資質が変わってきたらしい)
そして、日本人のサッカー応援スタイル(海外と比べ、失敗した選手をあまり批判せず、相手チームへのブーイングも控え目)は世界に誇っていいという意見、僕も同感。みんなが海外の熱狂サポーターみたいになってサッカーが強くなったとしても、日本人の「相手を思いやる」という美点を失くしちゃダメだと思う。
評論家の中には、日本選手をけなしてばかりで建設的な意見を言わない人もいる気がするけど、この著者は良いところは褒め、悪いところはダメ出しして対策を述べてくれているところが好感持てた。著者はもっといろいろ上級者向けの本も書いているようなので、他の本も読んでみたい。
2冊目「宮本式・ワンランク上のサッカー観戦術」宮本恒靖 著
元日本代表のDF宮本氏による初心者向けサッカー戦術と日本代表選手紹介本であり、自身のサッカー選手時代のことを書いたエッセイ。
なるほどと思ったこと
- サッカー1試合90分間の内、1人の選手がボールに触れている時間は2分間だけ。ボールを持っていない88分間の動きこそ重要である。
- FWとDFライン最後尾までの適切な距離は30mくらい。攻撃時にDFラインが下がったままで距離が30mより長くなると、パスが回し辛くなったりコミュニケーションとりづらくなったりして、ボールを奪われやすいとのこと。DFラインが前に出た方がリスクが高いように感じるけど実際は逆で、攻撃は最大の防御ということなのだろう。
宮本氏が語る日本選手に関する説明の中では、中田ヒデ氏についても書かれていた。宮本氏は彼の頭の良さや真剣さを尊重しており、2006年ドイツW杯当時、彼が他選手と意見が食い違って孤立していたことが残念だった様子。ブラジルW杯ではそんなことがなく、みんな仲良くやってもらいたいなぁ、と思う。
3冊目「小倉隆史の「観る目」が変わるサッカー観戦術」 小倉隆史 著
元日本代表のFW小倉氏による、初心者向けサッカー戦術と日本代表選手・海外選手・チーム紹介本。2冊目の「宮本式・ワンランク上のサッカー観戦術」と比べると、説明が分かりづらく感じた。具体的な日本代表の試合での事例についても、図が少ないのでイメージしづらかった気がする。
日本代表選手紹介は、宮本氏とは逆でFW視点。FWや攻撃MFの現役選手に対する熱い思い(こういうところが足りないとかが具体的)は感じた。