歴史小説「関ヶ原」感想
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司馬作品の多くは、以下の2つに分類できると思う。
1.有能で、ほぼ欠点の無い主人公の話
2.何かしらの才能はあるが、欠点も多い主人公の話
1と2のどちらに感情移入するかというと、私は2の方である。
1の主人公は、カッコいいけどスーパーマンすぎて、自分には遠い存在に感じてしまうのである。
それに対して、「関ヶ原」の石田三成は、かなりダメな人物として描かれている。
三成は忠義に厚く、事務処理に秀でた才能があるが、人心掌握術が不得手だったため、徳川家康に敗れた。
人の上に立つ器でない人物は出しゃばらず、静かに働くのが幸せなのだということだろうか。