歴史小説「炎立つ」感想
- 作者: 高橋克彦
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1995/09/06
- メディア: 文庫
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私が大学の頃の大河ドラマ(1993-94年)。
平安時代後半に東北で起こった、前九年・後三年の役という、日本史の授業でも1行だけで終わってるようなマイナーな戦争の話だが、かなり面白く脚色してくれており、毎週楽しみに観ていた。
おそらく話がマイナーすぎて、私に事前知識が無いがゆえに、先のストーリーが予測つかないことも面白さを増加させたのであろう。
とはいえ、友情と裏切り、恋愛と嫉妬、弱者(奥州)が権力に立ち向かうところなど、王道ストーリー盛りだくさんで、エンターテインメントとして楽しめる作品である。
なお、本作品は、三部構成からなっており、主人公が代々変わっていくという形態をとっている(ジョジョの奇妙な冒険のように)。
第一部 藤原経清
第三部については、一般的に認知度の高い、源義経が兄頼朝に滅ぼされる話であり、一部・二部とは少し趣が違う。
しかし、既存の奥州藤原氏・義経の話とはかなり解釈が異なり、これもまた面白い。