歴史小説「燃えよ剣」感想

燃えよ剣〈上〉 (新潮文庫)

燃えよ剣〈上〉 (新潮文庫)

燃えよ剣〈下〉 (新潮文庫)

燃えよ剣〈下〉 (新潮文庫)

司馬遼太郎歴史小説を読みあさって学んだことがいくつかある。

一つは、歴史上のある一つの出来事でも、小説によって主人公が変われば、視点・解釈が変わり、善悪までが変わるということである。

 

討幕側が主役の小説の中では、時代の変化についていけず滅んでいく愚かな新選組も、彼らが主役の「燃えよ剣」「新選組血風録」を読めば、彼らなりの正義を貫く姿に感動し、共感できるのである。

 

学生の頃に司馬小説に出合い、こういった物事を多面的に考える姿勢を知らず知らず身につけることができたことは、今働いている自分にとって、大きな糧となっている。